2023年1月15-16日(日・月)

1月15日 日曜日

断続的に17時間くらい寝た。朝一度目覚めると高橋幸宏の訃報。マジかー、と思いながら再び眠りにつく。結局起きたのは夜の7時だった。

すごくファンというほどでもなかったのに、高橋幸宏が亡くなったのが結構心に来ていた。あのとんでもなくかっこいいおっさんがもうこの世にいない。YMOもMETAFIVEももうフルメンバーでの演奏は確実にない。私は音楽に詳しくないので彼の音楽性やドラマーとしての技量とか、与えた影響とかはよくわからない。ただ、サディスティック・ミカ・バンド、サディスティックス、YMO、HASYMO、METAFIVEに好きな曲がいくらかある。そこで彼がドラムを叩いたり、ときにはボーカルを務めたりしている、それを聞いて楽しむだけだ。

夜の11時ごろ、散歩に出かける。カメラを、ネックストラップで吊るして裸で持ち運んでいるんだけど、雨なので濡れてしまった。傘を差すのが下手なんだと思う。それに気づいて動転して手袋で水滴を拭ったりとかして、一応起動するのを確認。

本当は水に濡れた電気製品はよく拭き取り、ジップロックとともに乾燥剤などを封入し、できるだけ長い間通電させないでおくのがベストである。だがそういうことができない。とりあえずの対処でつくかどうか確かめてしまう。

私は非常に不注意で、かつ乱雑で、そのうえカメラを裸で持ち歩いているので、確実にいつか壊す。このカメラが失われたら大変だなという気持ちが高まったのを受けて、先週楽天の携行品保険に加入しておいたので、水濡れでも気持ちが落ち切らずに済んだ。

本当はもっと長く散歩をする予定だったがその元気もないので、とりあえず近所の24時間営業のスーパーに行く。肉や焼肉のタレやサラダなどを買う。


1月16日 月曜日

帰宅して、カメラを一通りクロスで拭いていたら、マイクロファイバーとはいえキッチン布巾のような目の粗いものなので、その繊維でも入り込んだのか、あるいはやはり水滴のせいか、今度は電源を入れるとレンズカバーが半開きになるという症状が出る。

手でちょっと押してやるとカバーが全開になるので使えないことはないが、気軽にすぐ撮れることが命のコンデジにそんな手間が増えるのは面倒で、これまた気落ちする。

価格.comの記述ブログを見て、カメラを下向きにしながらブロワーを吹き続けつつ電源のオンオフを繰り返すという乱暴な手法で、とりあえず治療に成功。コンデジにブロワーは禁物(レンズの作りがすかすかで、埃がさらに奥へ入り込んでしまうので)という話もあるが、下向きにしているのと、少し埃がレンズに入り込むのとシャッターが開かないのとでは後者の方がとりあえず困るので、諦めてやる。治ってよかった。

これでしばらく様子を見て、どうも動作がいまいちだったら保険屋に連絡して修理に出そう。

その後、買ってきた肉を焼く。フライパンで焼肉を楽しむにはいろいろな手順を踏めと世間様ではよく言われているが、肉なんか焼けばうまいだろと思っているのでその辺は適当。しかし、肉を焼きながら味噌汁やサラダの準備やご飯の解凍なんかをしていたら肉を焦がしすぎてしまう。おおかた焼き上がったところで火を止めればよかったんだけど、そうすると他の料理を用意している間に冷めるから嫌だった。あらかた他の料理の準備を終えてから肉を焼くか、諦めてレンジで温め直すなどの割り切りが必要だった。

今までずっと包丁も持ったことのないような人生だったのだが、秋口くらいからたまに自炊をしてきて、初めて明確に失敗したと思える食べ物ができた。肉はまだ余っているので消費期限前にリベンジしようと思う。

そのあと、ネットサーフィンをしたりKindle Unlimitedに入っていた『写真を紡ぐキーワード123』を読んだりして過ごす。写真づいている。本はわかりやすく写真史を勉強するにはいいのかもしれないけど、引用されている図版が小さすぎてどんな写真なのかよくわからない。前半は写真史にまつわるキーワード、後半は著者が選定したキーワードに応じて著者の作例と、前半で取り上げた写真家をすこし紹介するというような感じで、抽象名詞が並ぶなか「新宿」という項があった。

新宿といえば森山大道である、というような解説が続くが、このような本でキーワードとして登場するくらいの街(国分寺とかは、いい街だが、たぶん登場しないだろう)にせっかく住んでいるのだから、新宿の写真を撮っておきたい。森山大道がいるからいいだろと思うところもないではないが、まあ別に写真で食べていこうとしているわけでも、写真作品を作ろうとしているわけでもないので、とにかく自分が満足できるように写真を撮り続けていくことに尽きると思う。

昨日17時間も寝てしまったので、当然眠れずに朝を迎えたが、始業前と退勤後にちょっとだけ眠って乗り切る。

夜の8時くらいに新宿に向かう。

本当は人物のスナップ、キャンディッド・フォトとでもいうのか、それをもっと撮ってみたいという気持ちがあるが私の持っているカメラの焦点距離ではかなりカメラを近づけないといけない。その勇気はまだなく、これは望遠端で撮っているがピントが甘い

西口のヨドバシカメラで、注文しておいたペリカンのマイクロケースを受け取る。カメラは機動性の問題から首にぶら下げておきたいが、雨の日はケースが要るし、そうでなくても移動中とか、あるいは食事の際に首に提げたカメラを鞄に移すとき、剥き身で放り込んでいたがやっぱり抵抗があった。

高級とはいえコンデジなので、過剰に気を遣わずに、多少傷がついても別にいいので取り回しの良さを優先するのが大事だと思っているが、まあ写真を撮らないときくらいの防御はあってもいいだろうということで、調べるうちにペリカンのマイクロケース(1010)がRX100M5にフィットしそうだとわかった。しかも防水防塵機能までついている。

カラーはいろいろあるが、私が選んだのはクリアとブラックのもの。Amazonよりヨドバシの方が1000円ほど安いと思う。このケースについては、改めてカメラ関連のアクセサリについて別の記事でいつかまとめるときに紹介したい。


新宿南口の石の家へ。町中華かと思ったら、昼間はそういう雰囲気っぽいが夜は居酒屋としての使われ方が主らしく、店内は酒飲みでいっぱい。一人客は私だけだったが、もう入ってしまったし案内もしてくれたので入る。

味噌坦々麺とコーラを頼む。飲み食いしながら煙草を吸えるのが何よりうれしい。坦々麺は辛いし多いけどチャーシューがとにかくうまい。これは意外だった。夜はお通しが300円らしいが、一人で酒を飲まない場合はどうもかからないようだった。


家帰って、ペリカンケースを確かめる。やはりいい具合にジャストフィットする。ネックストラップは紐を外に出してそのまま無理矢理閉める形。気密性や防水性が少しは損なわれるのかもしれないが、中のゴムパッキンはそこまで紐によって隙間を生じているわけではなさそうだし、仮に少しくらい劣っても川遊びに連れていくような予定はないのでこれでよしとする。これで鞄に放り込める。ケースは質実剛健でとてもよい風合い。これは小さなケースだが、もっと大きなキャリングケースは米軍にも採用されているらしい。

寒空の中歩いていたら眠気が完全に覚めて、もともと夜遅くなると元気になるたちなのだが、それで睡眠時間はあまり足りていないはずなのに眠くないので諦めてこれを書く。