2023年1月12日(木)

昨日のツケを取り返してなんとか仕事を終わらせた。今週の山場はここで、来週いっぱいくらいまでやらなければいけない仕事は少ない。木曜の午後くらいからもう金曜みたいな気持ちでいるのだが、今週はなおさらそんな感じだ。

仕事を終えたあと、浅草へ。高校の先輩二人と同期と、それから先輩のうち一人の「懇ろな人」とご飯。もんじゃ焼きに行く。店員さんがほとんどやってくれるタイプの店だったので面倒が少ない。もんじゃを食べるのはいつぶりだろう。

同期は東京で働いているが、先輩らはそれぞれ関西方面で働いている人と北欧に留学している人で、そんなに会う機会がない。久しぶりに顔を合わせたので話はそれなりに盛り上がったと思う。しかし全員同じ高校なので内輪の話も多く、しかも東京人に囲まれた、関西出身の「懇ろな人」がどれだけ楽しめたのかはわからない。しかし、そういうことはあまり気にしないようにしている。私が逆の立場だったらそれに気を遣われること自体を申し訳なく思うと思うので。

関西で働いている人は、某外資系企業で(私なんかに比べると)高給を得ており、もんじゃ焼きは全部出してもらった。ご馳走様でした。まったくありがたい話で、ついでにお年玉もくれた。私はそういう施しを受けることになんらの抵抗がなく、というのも収入の差は収入の差以上のもの(たとえば能力の差とか)をさして意味しないと思っているので、だからそこに関してプライドみたいなものはあまりない。金があるならありがたく頂こうという感じである。

私は東京が好きだが、もう二十数年も住み続けていささか飽きてきているので、ほかの街、できれば京阪神のどれかに住みたいという気持ちをしばらく懐いているが、東京には地縁があるゆえ知り合いがたくさんいるのはやはり捨てがたい魅力である。東京の高校を出ていても、今では皆結構いろいろな土地に散らばっているが、しかし東京に帰ってくるときがあり、東京にいれば会える。どの道、私の勤める業界は東京一極集中の見本で、あらゆる産業のなかでもかなりそうなので、この業界にいる限りは東京を離れるのは難しいと思うけれども。

もんじゃ焼きを食べたあと、三人が喫煙者だったので煙草が吸いたいとなってざっかけない居酒屋に適当に入る。ビニールのカバーみたいなもので店の外が覆われているような仕組みで、隙間風が入り全然寒かった。しかし煙草はうまい。一時間くらいで閉店するとのことでそこで解散。いよいよ木曜の夜という感じはしない。

私の通っていた高校は少し変な空気のところで、いまだに付き合いが深すぎるという特徴があるのだが、それも皆が結婚したり子供を持ったりし始めたら少しずつ失われていくのだろうか。それは淋しいなと思う。高校も、中学に比べればずっと同質性が高い空間だとは思うけれども、それでも全然異なる考え方の人がいて、そういう人とも何らかの機会(クラスが一緒だったとか)に親交を深めることがあり、だから大学でできた友人たちに比べるとまだ随分多様で、その人たちがいろいろなところでなにかを考えながら暮らしているさまを聞くのが大変好きだ。そういう時間が何ヶ月かに一回かはあってほしい。なんとなく元気になるので。

浅草は三ヶ日にも行ったのだけど、そのときに比べるとなんでもない平日の夜なのでかなり空いていた。私は人間を撮るのが本当に下手なのでもう少し上手くなりたいなと思う。練習させてほしい。