2022-12-28

仕事納めをした。Slackで飛び交う「良いお年をお迎えください」の挨拶が抒情。冬は寒くて耐えがたいけれど、年の瀬と正月の雰囲気は好きだ。悪い思い出が少ないからかもしれない。

世間様だと、帰省して堅苦しい親戚の集まりがあってさしておいしくもないおせち料理を食べながら大学生活について気まずい会話をするような正月もあるのかもしれないけれど、父方も母方も親戚が全員東京にいるため、わざわざ集まることはない。いつでも会えると、逆に常に会わなくなり、とくに母方などは十年も会っていない人がざらにいる。正月とか居住地とか関係なく、もともとそうした付き合いは稀薄な家なのかもしれない。

仕事が終わったら飲みにでも行ってやろうかと思ったが、今日が仕事納めの人が多いだろうから、それゆえに混み合った街で一人で飲む気分ではなかった。かといって適当な相手も思いつかず、何人かの顔は浮かんだが、いずれも帰省してしまっているか、あるいは近々会う予定のある人たちだったので、まあいいかと思ってやめた。それで部屋の掃除をしてスーパーに行って料理をした。

料理は十日ぶりとか、それくらいだったと思う。なかでも夕食をつくるのは前回日記を書いて以来で、料理をしようと思うタイミングと文章を書こうと思うタイミングが同じ可能性がある。いずれも少し余裕がないとできないのかもしれない。ここ二週間ばかり、研修で書籍の企画を考えたりそれが会議でぼろくそに言われたりで常に頭の片隅に仕事のことがあるような状況だった。その研修も今日で終わりである。

ご飯を食べ、これを書いている。寒くなってくるにつれて電気代がえげつないことになっているので、ボーナスも入ったことだしと防寒具を買いそろえているのだが、今日は半纏が届いた。先日届いた電気毛布で足下を暖めながら半纏を着ているとエアコンが要らない。無精髭も生えているし、半纏を着ているし、ふと鏡などで自分の姿が目につくと、随分所帯じみたような、とはいっても無頼な生活、という感じがする。煙草がしみじみとうまく、フィッシュマンズが流れている。フィッシュマンズは冬だよな、と思う。これが二十四歳の冬なのか。この気楽さが悪くない。